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Sung Tieu: Without Full Disclosure
Distanz
ベルリンとロンドンを拠点として活動するベトナム人アーティスト、ソン・テウ(Sung Tieu)の作品集。ソン・テウは、天然ガスや石油の採掘技術として物議を醸している「フラッキング(水圧破砕)」をテーマにした実験的なプロジェクトを展開しています。データアナリストであるゲイリー・アリソン(Gary Allison)と協働し、フラッキング作業を記録するアメリカのプラットフォームであるデータベース「FracFocus」の何百万もの入力を処理、それらがもたらす危険性を視野に入れながら分析しました。米国におけるフラッキング産業の疑わしき方法とその現場、そしてその不透明な広報活動を補完すべく、ドイツの潜在的な現場についても調査を行い、600枚以上の写真をまとめました。本書は、その写真と1,000ページ以上に及ぶデータを組み合わせ、計り知れない生態系と健康への危険を指摘しています。
ソン・テウは5歳の時、1980年代後半に契約労働者として東ドイツへ渡った父親を追い、統一後のドイツに移住しました。個人的な体験に基づき、私たちの社会生活を形成するイデオロギー的、経済的、社会政治的構造について考察しています。インスタレーション、彫刻、写真、ドローイング、文章、サウンド、ファウンド・オブジェや思い出の品々など、多様な媒体を駆使してミニマルな作品を生み出しています。
ページ: 1,172 + 20
サイズ: 240 × 330 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語
刊行年: 2024
出版: Distanz