A Fascinating Plan
ドイツ人作家のマリウス・ゴールドホーン(Marius Goldhorn)、エニス・マチ(Enis Maci)、パスカル・リヒマン(Pascal Richmann)、トルコ生まれの作家 マズルム・ネルギズ(Mazlum Nergiz)、ドイツ人映像作家のタニータ・オルブリッヒ(Tanita Olbrich)による作品集。ミュンヘン小劇場とのコラボレーションにより2020年のルール演劇祭のために制作された同タイトルのビデオインスタレーションの一部をまとめています。
何日も日照りが続いた後に突然雨が降ってきたところを想像してほしい。雨晒しの駐車場に停めてあるトヨタのプリウスが雨に濡れて輝いている。この車はガソリンエンジンを使うこともあれば、電気で走ることもある。アンバーグリスを髪に塗り、気分が高揚した女性が迸るようなキスをしようと誘ってきたとしたらどうだろう。パンクバンドの Carambolage は「暗黒こそ魅力的だ」と歌う。村に電気がつながり若者が強い感動を受けることと、冷ましてはいけないロモノーソフのスープとにいったいどんな関係があるというのだろうか。ビットコインをマイニングするテスラの自動車、美少女戦士セーラームーンの世界から電気ビームでワープしてくる魔女たち、ライン川のほとりで焼身自殺した2人の若い女性たち。さて、この3つに共通するものは何だろう。この本は、長期的な興味と新たな執着を原動力とする発電所である。
小説「Park」(Suhrkamp)と詩集「Yin」(Korbinian)の著者マリウス・ゴールドホーン、エッセイ集「Eiscafé Europa」(Suhrkamp)の著者で最近では「WÜST」(ブレーメン劇場)をはじめとする数多くの戯曲を発表しているエニス・マチ、最近では「Steve Temple」(Blicke Festival 2020)、「Kajsa Athena」(Kassel Documentary Festival 2019)などを制作した映像作家タニータ・オルブリッヒ、戯曲やエッセイの作者で最近では「Falten & Inseln」(Matthes & Seitz)を出版したマズルム・ネルギズ、エッセイ「Über Deutschland, über alles」(Hanser)、「Man vermisst diesen Planeten」(Spector Books)の著者パスカル・リヒマンによる共著。
ページ: 120
サイズ: 136 × 195 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語、ドイツ語
刊行年: 2021
デザイン: Hannes Drißner
出版: Spector Books