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Marcelo Gomes: Pathêmes
Self Titled
ブラジル出身、パリ在住のフォトグラファー、マルセロ・ゴメス(Marcelo Gomes)の作品集。ゴメスが約10年に渡り捉えてきた作品群をまとめた本書は、写真集の在り方を歪め、曖昧にすることを試みています。糸などを用いて綴じられていないことで、鑑賞者が本作で表現されている視覚的かつ詩的なシークエンスを自由にアレンジできる仕様となっています。
印刷、紙選びやそのテクスチャー、また、断片化された物語が綿密に練られて構成されており、曖昧かつ夢心地のようでありながら何気ないゴメスの日常の記録そのものが写し出されています。ニカラグア、ニュージーランド、ブリュッセル、ニューヨーク、ローマや母国ブラジルなどで、歓びと親密さを求めて過ごした旅の記録は、かすかなノスタルジーを残し、その印象は柔らかく溶けて消えていきます。作家のドゥルガー・チュウ=ボース(Durga Chew-Bose)が書き下ろした序文で述べているように、「見ることとは、立ち止まり、見渡すこと」であると再認識させてくれます。
ページ: 240
サイズ: 242 × 324 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語
刊行年: 2022
出版: Self Titled