Virgil Abloh: Figures of Speech
アメリカ人デザイナー、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の作品集。2019年に「シカゴ現代美術館(Museum of Contemporary Art Chicago)」で開催された展覧会に伴い、同美術館の企画によって本書が刊行。その後2021年にマサチューセッツ州の「ボストン現代美術館(Institute of Contemporary Art Boston)」、2022年にニューヨークの「ブルックリン美術館(Brooklyn Museum)」など、最初の展覧会とあわせて計5箇所の巡回に伴い増版されました。
アブローにとって、この展覧会図録は、自身が指針していた哲学に基づき「すべてを疑う(QUESTION EVERYTHING)」もうひとつの機会でもあります。アブロー自身との緊密なコラボレーションによって制作され本書は、3冊で1冊という形式で彼の創作活動を探求しています。「カタログ」セクションでは、シカゴ現代美術館のチーフ・キュレーター、マイケル・ダーリング(Michael Darling)がアブローの学際的な活動の概要を紹介し、イギリス系アメリカ人の作家兼写真家、タイエ・セラシ(Taiye Selasi)、イギリス人ライター、キュレーターのルー・ストッパード(Lou Stoppard)、アメリカ人グラフィックデザイナーのマイケル・ロック(Michael Rock)、研究機関「AMO」のディレクター、サミール・バンタル(Samir Bantal)、オランダ人建築家のレム・コールハース(Rem Koolhaas)、ファッション批評誌『Vestoj』編集長のアンニャ・アロノウスキー・クロンバーグ(Anja Aronowsky Cronberg)など、アート、ファッション、デザイン、建築の主要人物によるエッセイやインタビューが掲載されています。「アーカイブ」セクションでは、アブローの個人的なファイルに収められていた1,800点以上の未公開写真やアイデアスケッチが収録されており、アブローが影響を受けた作品やコラボレーションの驚くべき幅広さが明らかにされています。「索引」セクションでは、これまでのプロジェクトやプロセスを表形式でインデックス化しています。
本書は、スイス装(背開き式上製本)で造本されており、表紙を開くと完全に平らになる仕立てになっています。また、この製本方法を用いて、通常隠れている本そのものの背や、表紙に使用されている板を意図的に露出させています。本書のデザインは、イギリスの出版社「InOtherWords」を主宰するデザインスタジオ「OK-RM」とロサンゼルスのクリエイティブスタジオ「PlayLab Inc.」が手がけました。
ページ: 496
サイズ: 235 × 310 mm
フォーマット: ハードカバー
言語: 英語
刊行: 2022
出版: DelMonico Books